ファンキー末吉とその仲間達のひとり言

 ----第3号----

1999/09/24 21:10

 

読者数をチェックしてみたら、もう1300を超えていた。
しかも日に日に増えつづけている・・・
こんなんでええんやろか・・・


さて今日のお題。

まったく中国っつう国は・・・!


うちの嫁の国、中国は今年建国50周年である。
マカオも今年返還されることやし、
各地でイベント等が目白押し。

そんな中、上海で建国50周年Jazzイベントが開かれると言う。
もちろん政府主催である。

上海で日本居酒屋を開いて大成功している和僑の大先輩、
勝山さんから電話が入ったのはもう7月も半ばを過ぎた頃だった。
「日本にファンキーっつうすんごいドラマーがおるけん、
その人呼んだらもう盛り上がること間違いなか!」
と主催者に掛け合ったとか掛け合わなかったとか・・・
(ちなみに彼は長崎出身)
政府主催のイベントのアテンドを居酒屋のオヤジがやるのも、
これ、中国。

北京では知らない人はいないファンキーの名も、
上海まではさすがにそのネームバリューも及ばないのか、
「ほな資料を見せとくなはれ」
と言ったとか言わなかったとか。(どっちやねん!)
ともかくファンキー末吉関連のビデオは上海のお偉いさんの手に送られた。

「これは凄い!」
と気に入られたユニットが五星旗(Five Star Flag)とXYZ。
五星旗はJazzバンド(少なくとも俺はそう思っている)やからええけど、
なんでドドドハードロックのXYZがJazzフェスティバルやねん!
「Jazzフェスって言うことで許可とって、
その実はポップスフェスティバルみたいですよ」
勝山さんはそう説明する。
まあ中国のこのテには俺は慣れっこである。

問題は「基本的にノーギャラ」だと言うことだが、
これにもすでに慣れっこである。


時は1992年、
爆風スランプの北京公演を実現させた時の話。
ラジオ北京の開局45周年イベントにゲストとして呼ばれた。
同じく「基本的にノーギャラ」である。
だが交通費と宿泊費は主催者持ちと言う。

しかしそれが土壇場になって話が違って来た。
「あなたたちにお払いする経費がない。
あなたたち、自分でスポンサーを見つけて来て、
その広告料を経費に当てるのがよい」
そんなこと言われてもなあ・・・
「ホイットニー・ヒューストンも、
フリオ・イグレッシアスもみんな、
そうやって自分で経費を作る。
どうしてあなたたちにだけ経費払えるか」
そんなこと言われてもなあ・・・
経費払う言うから初めてこの話があるんやろ。

ぶち切れた俺は、
覚えたての中国語の「反語表現」を使ってこう言った。
「金がなくってどうして中国まで来れようぞ!」
よく時代劇で大げさに身振りをつけて見栄を張る、あれである。
勝った!
と思った瞬間、主催者は俺の身振り手振りをそっくりまねてこう言った。
「金がなくってどうしてあなたたちに払えようぞ!」
負けた・・・

(詳しい話は著作、大陸ロック漂流記に記してあります)
(参照)http://www.micras.ne.jp/funky/Chosaku/Chosaku.html

「来れない、じゃあやれない。じゃあ仕方がない」
仕方がない言うてももうスケジュールはFixしとるしなあ・・・
まあもちろん
ホイットニーヒューストンもフリオイグレッシアスも来るわきゃないのだが、
結局その時は、
所属事務所のアミューズが泣いて経費の一切を出して解決したが、
今回はそうはいかない。

「綾さん(ファンキーコーポレーション社長)、まさか上海って、
チケット代とりあえず日本側が立て替えて、上海で清算とか言うて来てないやろな」
「言うてるで」
「絶対それやったらアカンでぇ。着いたら”金ない、払えん”で終わるでぇ」
「ひえー・・・」
中国とビジネスするのは大変である。


さてメンバーの方はと言えば、
五星旗(Five Star Flag)は北京レコーディングとかいろいろで中国は慣れているが、
XYZの二井原実と橘高文彦は、この暗黒大陸は初めてである。
「ファンキーぃー、ハードロックなんかやったら捕まったりせえへんやろうなあ」
二井原からナキが入る。

「まあ爆風がやった時は、煽り過ぎて電源落されて、
公安がなだれ込んで来て、スタッフは殴られ蹴られで拉致され、
それでもステージをやめなかった俺らは別室に監禁され・・・」
(参照:大陸ロック漂流記)
苦い思い出をひとしきり語ると二井原がマジでびびった。
「ほんまかいな、ファンキーぃー・・・」
ウソを言ったって仕方がないが、
当時に比べロックが市民権を得てる昨今の上に、
今回は政治の中心、北京ではなく、
商業の中心、上海である。

「まあ、殺されることはないから安心せぇ。
まあ銃向けられたとしても標的はボーカルだけやろうしな」
俺は都合のいい時だけバックバンドになる。


さて、いろんなことを言いながら、
本番まであと10日あまりとなった先日、
上海側から一枚のFaxが届いた。

綾社長は怒り狂ったが、
俺はひさびさにあまりにおもろかったので、
全文をここに記したいと思う。
(ちなみに全文日本語である)


To:西部智子様(注釈:ファンキーコーポレーション社員)

こんにちは、芸術祭の事をご苦労様でした。
今、不幸のNewsをおしらせします。
今年台風が強いし、雨もばかり。
十月の気候を最近預測をしました。
雨がおそいです。
その太めに(注釈:”ために”の間違いだと思う)
体育館の演奏会を変化しますと組織委員会を決定しました。
上海市万体館へうつします。
私はこの決定について、難かしいです。
まず、切符も買いました。
POSTもたくさん印刷をした。
机票(注釈:中国語で航空チケットの意味)も手に入れました・・・
十分の準備は全部おわりました。
市の決定です。
もし雨を降りましたら、楽器を壊れます。
お客もこない・・・
いろんな理由で演奏会はむ理也理(注釈:むりやりと言う意味だと思う)
延期をしました。
今まで私達は期日変化の準確日程(注釈:?)をまっています。
返じをおそくになって、ほんとにもしわけありません。
皆様に伝える時は、皆におごろでしょうか。(注釈:?)
宜しくお願い致します。
政府の代表としてあやまります。
勝山様に伝え下さい。
くわしくは勝山様と相談をします。


まあ政府の代表がわざわざ日本語でFaxくれたんだから許すことにしよう。
This is China!
ちなみにアメリカから出演する予定だったグループは訴訟を起こすらしい。
まだまだ青いね。

ファンキー末吉。

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みの吉和尚のひとり言
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みの吉和尚とは・・・・

日本人、いやアジア人が初めてアメリカで大成功を収めたハードロックバンド
「ラウドネス」
のボーカルとして、
当時は
「アメリカのハイスクールで今一番流行っていることは何?」
と言う質問に
「ラウドネスの変な英語をマネて歌うこと」
とまで言わしめた、
二井原実のペンネーム。

「アメリカ人は日本製の車に乗り、
日本製のカーステレオで、
日本のハードロックバンドの音楽を聞く」
と大パッシングを受けたその張本人は実はただのアホやった。

「お前英語で喋っててもこんなにアホなんか」
と言う質問に
「自慢やないけどなあ、
バンヘイレンも、モトリークルーも、AC/DCも、
みーんな俺のことアホやと思てるで」
と答えた男。

こんな日本の恥を世界に送り出したのは誰じゃ!

文責:ファンキー末吉
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みの吉 9/20分

さていよいよXYZレコードより『XYZデビューCD』リリースされます!
タイトルは『ASIANN TYPHOON』です。12/3発売です!
シングルは『DON'T LET THE SUN GO DOWN!』11/26発売です!
ヨ・ロ・シ・クね!買ってね!



さて、わしは気が小さいと思う。
一万人の前で歌えても、
2〜3人の前で急に弾き語りを頼まれたらそのとたん酔いが醒めてしまう。
知らない人2〜3人はそんなに緊張しません。
2〜3人と言っても知人であると言う条件である。知人だけだったらまだ良い。
知人の友達なんていた日には・・・・。緊張しまくりです。(汗)

カラオケには全く自信がないし。
カラオケに行くことになった日にゃあ〜〜〜た、手に汗びっしょりでっせ。
「それではお待ちかね!
世界をまたにかけた二井原さんに歌ってもらいましょう!」
って、ほめ殺しかい!!
わしは自慢じゃないが『うた下手なんじゃい!』
カラオケ店内凄い期待の中わしはいったい『何を歌えっちゅうねん!!』
「INTHE MIRROR」でも店内こだまさせたらええんか?
あれまじでカラオケで歌ったら聞いてる方『引く』っちゅうねん。
わしは歌えんのよ〜〜!普通の曲が普通のキーでは。
鈴木あみ、globe、はキー的に歌えるかもね。
とは言うものの流行りの曲は全く知らんし。
声がハスキーやからおっさんや、おばさんに「森進一」リクエストされるし。
わしは歌えんのよ「演歌」は。
でも「宇多田ヒカル」だっら全く知らん「演歌」のほうが上手く歌えるかもね。

いつだったか、自分の曲「アレスの嘆き」をカラオケ道場で歌ったら38点で
「もう一息!」と器械に評価された。(無念じゃ)

では、もう一度!!
さていよいよXYZレコードより『XYZデビューCD』リリースされます!
タイトルは『ASIANN TYPHOON』です。12/3発売です!
シングルは『DON'T LET THE SUN GO DOWN!』11/26発売です!

みの吉


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