所属会社の内部抗争により発売中止!

2000年4月28日、記者会見を行って大々的にデビューすることを発表したb'の面々であるが、

所属会社の内部抗争に巻き込まれて発売中止を余儀なくされた。

アジアのビジネスに精通しているマレーシアのM氏の話によると、

総合プロデューサーでもあるこの会社のSさんが、合弁相手のインド人から

「この会社はワシの会社じゃ。あんたは出て行きなはれ!」

と言われたと言う・・・


さて、タイは同じアジアとは言え、飛行機で6時間以上かかる遠い国である。

いくらインターネットが発達した昨今とは言え、情報量はと言うとここ日本では非常に少ない。

「S氏がインド人から訴えられて警察に拘束されているらしい」から始まって、

支払がまだ終わってないこのプロジェクトの関係者からは「S氏がマスター持って逃げたらしい」

・・・とまことしやかに囁かれる・・・

「沈む船に乗る奴はいない」とは昔からよく言われているが、こんな時の行動ほど人間をよく表しているものはない。

いろんな人間がいっぺんにS氏に群がって少しでも金を取ろうとする・・・

しかし俺はミュージシャン!金なんかはどうでもええ!
ちょっとウソ・・・実はアジア式に前払いでもらっていただけなのじゃ・・・

しかしせっかく命を削って作った原盤が(ちょっと言い過ぎ)世に発売されないと言うほど悲しいことはない!

とばかりS氏に電話した。

「もしもしSさん。原盤盗んでトンズラしたんですって・・・・」

「ファンキーさん、あんたまでそんなことを・・・」

と言う巷の情報ですよ・・・と言うのをまずお伝えして、ここでトラブルバスターよろしくひとつのアイデアを・・・

「原盤は昔の会社にあるでしょ、だったら録り直したらそれで別原盤になるんです」

決してまた仕事が欲しくて言っていることではない。お蔵入りほど音楽家にとって悲しいことはないのである。(これ本当!)

・・・と言うわけで全ての楽曲を録り直し、ユニット名も「SPIN」に変えて再出発。

タイも他のアジア諸国と同じで、ラジオのリクエストチャートだったりして、

すでにヒットチャートに入っている楽曲が2曲あり、それをメインに据えると言うのもあったが、

何かにつけ理由をつけてはS氏を更に告訴して追い詰めているインド人のことを考えて、更に書き下ろしで勝負することを決めた。

co-producerのタイ人作詞家がその曲に凄いタイトルをつけた

「I don't care」

タイの経済界の大注目の中、火種であるS氏の新会社から発売したSPINのデビューアルバム。

発売記者会見では100人を越す取材人が殺到し、

この楽曲はChannel[V]の音楽チャートで2位まで上った。


当然面白くないのはインド人である。

「S氏はb'の原盤を盗んだ」と告訴を準備。

泥沼である。

S氏を助けようと、俺は一筆書いた。

「b'の原盤も、SPINの原盤も私が作らせて頂きました。ふたつの原盤はまるで違う物です」

絵を書いたのは私である。男としてそのぐらいのことはせねばなるまい・・・

しかし拇印を押してから不安になった。

すでに私の知っているだけでS氏に対して2つの訴訟を起こしているインド人である。

俺を告訴すんなよインド人!

タイプロジェクト・・・いろいろあるのがまた面白い・・・


地元でインタビューされた後に掲載された新聞であるが、

言葉がわからんのもあるが・・・こりゃどっから見ても犯罪者である・・・


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