ファンキー末吉とその仲間達のひとり言

----第147号----

2009年9月1日15:53

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X.Y.Z.→A 10周年記念アルバム

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もう早いものでX.Y.Z.→A結成10年、
このアルバムは通算6枚目のオリジナルアルバムとなる。

先日ライブステイションで行われたメンバープロデュースライブ和佐田ナイトで、
ゲスト出演してくれたサンプラザ中野くんは
「X.Y.Z.→Aが結成10周年ということは
爆風が活動停止してもう10年ということではないか!!何がめでたいもんか!!」
と冗談を飛ばしていたが、
そう考えてみると、このバンドはもう既に爆風と同じぐらい活動して来たと言える。

こんなに長く続いたのも、それぞれのメンバーが円熟して始めたバンドであったことと、
そして何よりも二井原が結成当初のインタビューで答えてたように、
「X.Y.Z.→Aはライフワークである」
ということに尽きるだろう。

100本ライブや全都道府県ライブでしゃかりきに活動してた時もあれば、
それぞれのバンドが復活してのんびり活動してた時期もある。
まあ燃え上がったり憎み合ったり、大恋愛の恋人同士とは違い、
大人同士が共に家庭を作って生きてゆこうと決めたら別にしゃかりきにデートなんぞしなくてもよい。
X.Y.Z.→Aは名実共に俺たち4人のライフワークとなったである。

だからまあそれなりに10周年なども家庭と同様に祝ってみる。
記念日はそれなりに大切である。
毎月10本連続ライブをやったり、記念アルバムをレコーディングしたり・・・

でも10周年だからと言ってそうは肩肘を張らない。
毎日の繰り返しが3000回以上続いたら10年になるだけの話である。
アルバムだって「心機一転して」みたいな気持ちもない。
今まで作って来たように作ってゆくだけの話である。

ちょっとだけ違っているのは、毎月のライブで1曲ずつ新曲を発売して来たことと、
ではということでそれらをリミックスするだけではなく、
ちとそれらにストリングスオーケストラでもかぶせてみようかということぐらいである。

まあこれも別に「新たな試み」でも何でもなく、
Wingsの時に既にやったことがある言わば「X.Y.Z.→A」のお家芸である。
肩肘張らずそれぞれのメンバーが出来ることを普通にやればそれでいい。
そうやって10年やって来たんだからそうやって10周年記念アルバムを録ればよい。

幸い今回は八王子Funkyスタジオがある。
近所の橘高くんは「ちょっとそこまで」の感覚で、二井原は本当に寝間着のままで、
和佐田だけが2時間かけて集まって来て、
あーでもないこーでもないとプリプロをしてはそのままレコーディングしていった。

ドラムは先日全曲叩き終わり、ギターが例のごとく病的なダビングの嵐を繰り返している頃、
「よし、弦をアレンジするぞ!!」と決意してから1週間。
今しがた全8曲のアレンジが終わり、譜面を印字して鞄に詰めたところである。
明日それを持って北京に飛び、明後日には1日で全曲レコーディングする。

8曲もいっぺんにアレンジしたのは始めてだが、
いつものように肩肘張らず、気負わず、冒険をせず、
ドラムと一緒である、今までもう何曲もレコーディングして来たではないか、
今更気負ってやる必要もない。

今は隣で和佐田が最後の曲のベースを入れているが、
それが終わったらコーラスを入れて、
全部が終わったら実はひとりでちょっと恥ずかしい「儀式」をせねばならない。

「ところ変われば」で、日本にはない中国だけの儀式が「BaoHao」と呼ばれる儀式で、
クリックに合わせての通常のマルチ録音の場合、
クリックに合わせて譜面の小節番号を叫んで入れておくのだ。
テンポや拍子が変わる場合はその情報も叫んでおく。

「ジュンベイ(準備)!!カイシー(開始)!!
イー!!アル!!サン!!ジエンクアイ(テンポアップ)!!
サンシーアル!!サンシーサン!!ジエンマン(リット)!!
ウーシーチー!!ウーシーバー!!ビエンチョン3パイ(三拍子に変わる)!!」

という感じであるが、これが実はひとりでやってると非常に恥ずかしい。
ある時なんぞヘッドホンをかぶって1曲分やり終えたら
スタジオのドアのところで友人が心配そうに俺を見ていた。

今夜は家族が寝静まった頃こっそりとやることにしよう。

発売は11月11日、タイトルはアインシュタインの名言から
「Learn from Yesterday! Live for Today! Hope for Tomorrow」(長い!!)
略して「Yesterday Today Tomorrow」と呼んで頂こう。

ファンキー末吉


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